日本熊森協会 石川県支部

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MRO 「 レオスタ 」クマ特集

今日はMROの夕方のニュースでクマ特集が放送していただけました。
石川の森から、なぜ?クマたちが出てくるのか・・
一番の原因が数年前に石川の森のミズナラを50%以上失うこととなった
ナラ枯れだということ・・


クマたちは4~5ヶ月間も飲まず食わずで行う冬ごもりに備えて
脂肪の層で、18センチ以上も太らなくてはいけないのです。
リスやヘビの冬眠と違って仮死状態になるのではなく
少しだけ体温を下げ、呼吸数も少しだけ減らして
眠っているような状態なので、どんどんエネルギーを失っていくからなのです。

それは、単純におなかが空いたから・・などという甘いものではなく、
生きるためだけに・・
必死に食べて食べて太りつくさなければ、命をつなぐことができないからなのです。

おなかを膨らませるだけならば、青い柿でも草の根でも・・
クマたちは何でも食べるでしょう。
しかし、来年の春、目覚めるためには・・
たんぱく質も脂肪も豊富なドングリが、この時期はどうしても必要なのです。

今年、ブナは大凶作です。
そして、どんなに不作の年でも、ある程度の実を・・
それも山の中では1番大きな、落としてくれるミズナラは
北陸のクマ達をはじめとする野生動物を支えてきたと言っても過言ではありません。

そのミズナラが県内の森の5割以上~
酷いところでは8割以上も枯れてしまったのです。

5年前に新聞をにぎわせた
夏に紅葉をしたかのように山を真っ赤に染めたミズナラの集団枯損は
今は白峰~市ノ瀬方面へと広がり、ミズナラを枯れさせています。
一般の県民が気付いたのが、やっと5年前で・・
その前から、徐々にミズナラやコナラ、ウラジロガシなどの
ドングリの生る木は枯れていたのです。

今後、ミズナラの実りが元に戻るまで、
ブナが凶作のたびに、クマの出没が繰り返されないように、
新たな手を打つ必要があります。
それは、クマたちだけのためではありません。

クマの出没に怯える人里の人々のためでもあるのです。

ブナが凶作でミズナラも無い状態の今の時期、
クマたちは、人里のアベマキというドングリを食べに来ていることが良くわかります。
出没地区を調べに行くと、能美市ではアベマキのドングリがいっぱい落ちているのを目にしました。

アベマキ(やマテバシイ)のある所はクマが、いつ来てもおかしくないところです。
なぜなら、アベマキはドングリ類の中では、一番早く実を落としてくれるからです。

しかも、アベマキは2年成熟性といって、春、花芽を開き秋に実をつけるブナやナラ類と違って
前の年の春に花芽が開き、受粉した後、そのまま大きくならず
次の年の秋に、やっと実ります。

ドングリなど実のなる木の豊凶には
1、生物の戦略的豊凶
2、前の年の夏ごろの天候の影響
3、温暖化や食害昆虫の影響

この3つが主な原因としてあげられます。

1、は常に豊作だと実を食べる動物が増えすぎて、どれだけ頑張っても
タネ=ドングリが食べつくされてしまうので
全く実をつけない年をもうけることで、動物たちの数を減らし
減ったところで大量の実を落とすことで、動物たちが食べきれずに
残ったタネ=ドングリが芽を出して育つことができるからです。

2、は夏ごろに花芽が形成されるため、その時期に低温状態や長雨などが続くと
花芽が形成されず、結果、次の年は不作になってしまいます。
逆に天候が良いと花芽が沢山形成されます。

3、は温暖化の影響により以前は南方に生息していた昆虫が
北上して生息できるようになり、その結果ナラ枯れなどの
今までの自然の中では、ありえなかったほどの実りの損失があります。
枯れてしまうということは、普通の豊凶とは違い
永遠に、その木からは実がもたらせない上に
ミズナラ自体は並作~豊作でも、実質的に木の本数が減ってしまっているので
凶作~並作くらいの量しか実がなくなってしまうのです。

また、食害昆虫はドングリが成熟する前の小さい頃に
穴を開けて中に卵を産み、小枝ごと落としてしまいます。

それらが単独、もしくは複合的に重なって
山の実りは不足します。

しかし、逆に2年成熟性のアベマキなどは実っていたりすると
その実を求めて、クマたちが人里に現れてしまいます。

なので、そういう場所にまでクマたちを出てこさせないために
山すそに、アベマキや比較的、不作でも実をつけるカキやクリなどを植えることは
とても重要で有効な対策となります。

ミズナラの実りが元に戻るのは・・
自然のことなので10年かかるのか?20年かかるのか?
わかりませんが・・・
いつまでも同じコトを繰り返して
人々に恐怖を与えるより・・・
知恵や思いやりを働かせた対策ができるといいなぁと
ずっと願っています。

6年前の大量駆除の年に、そういうものを沢山植えていたら
そろそろ、それらが実を落としていて効果が現れていたかもしれません。

タラレバでは、話は現実味が無いですが・・
今からでも、絶対必要な対策だと思っています。

天然のクマ止め林を失った石川に今一番必要なのは・・・
人間の思いやりと知恵で作る、『クマ止め林』と
今までの自然の森とは違ってしまっているという認識に立った
クマ対策しか無いと考えています。

石川の森が以前のままの豊かな森であり
自然の状態で豊凶が繰り返されていた時は
これほどの数のクマたち動物は、現れませんでした。

ナラ枯れ・・は、石川の森に生きるクマたちにとって
非常事態だということを・・知ってほしい・・
ただ、それだけなのです。

天然林
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